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所属馬紹介 【DH-005】オグリマックイーン

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【DH-005】オグリマックイーン

血統の使命 ― メジロマックイーンから受け継ぐもの

オグリマックイーンの祖父メジロマックイーンは、菊花賞、天皇賞(春)連覇、宝塚記念を制した日本競馬史に残る名ステイヤーです。種牡馬としては大きな成功を収められなかったものの、その血は母の父として「黄金配合」を生み、オルフェーヴルやゴールドシップといった名馬を世に送り出しました。

しかし、父系としてのメジロマックイーン直系は縮小の一途をたどり、今や現役の種牡馬はいません。父ギンザグリングラスはメジロマックイーン最後の産駒であり、日本で最も古い歴史を持つヘロド系(バイアリーターク系)をつなぐ貴重な存在です。その血を受け継ぐオグリマックイーンは、血統保存の観点からも大きな意味を持つ一頭です。

ハンディを持って生まれても

オグリマックイーンは、生まれた直後から立ち上がることすら困難なハンディを抱え、手術を経てようやく走れるようになった一頭です。
「走ることが当たり前ではなかった」からこそ、彼にとって走ることは特別な意味を持っています。これまで23戦を走り抜き、勝利も悔しい日も経験しながら、その一歩一歩に「生きる喜び」が刻まれています。

その歩みはNHK北海道でも取材・放送され、競走馬として歩むことの難しさと、その中で挑戦を続ける姿が注目されました。幼少期からのエピソードは、多くの人に「命をつなぐ尊さ」を感じさせるものでした。

情熱に応えてくれる馬、オグリマックイーン

オグリマックイーンは、「走れないだろう」と思われて生まれた馬でした。
それでも、多くの人々の力と想いが集まり、ついに名古屋で掴んだ1勝。
その瞬間は、故・松本好雄オーナーの座右の銘――
「人がいて、馬がいて、そしてまた人がいる」
まさにその言葉通りの勝利でした。

順風満帆な歩みではありません。
人の思いが先走り、笠松遠征を決行した結果、馬を置き去りにしてしまった苦い経験もあります。
「人がいても、馬を置いてきぼりにしてはいけない」――その教訓をも教えてくれたのが、オグリマックイーンです。

23戦を走り抜き、疲れを癒すために4歳の夏は放牧へ。
充電を経て、さらに成長した姿で戻ってくることに、大きな期待がかかっています。

確かに、勝つことは容易ではありません。
それでも、彼は産まれた時から今日まで、いつも人々の想いに応え続けてきました。
だからこそ、想いを注げば必ず応えてくれる。
そして、その答えは勝利の栄光として、人へと返ってくる――そう信じています。

「人がいて、馬がいて、そしてまた人がいる」
その言葉を体現する存在。
それが、オグリマックイーンです。

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